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874
日本化学会誌 1974 Nα5
(日本化学会誌,1974,(5),P.874∼879)
亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤に関する研究
(1974年1月21日受理)
横須賀太志*・小川文人**・奥脇昭嗣*・岡部泰二郎*
本論文は亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤の探索,およびその酸化防止方法に関する研究である。
亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤は,界面活性剤,とくに非イオン界面活性剤のソルビタソおよび
ソルビトール脂肪酸エステル類のSpan 80が非常に有効であった。鉄,ニッケル,パナジソ酸などの
金属イオンを含む場合には,上記の酸化防止剤に加えて,金属イオンのマスキング剤または不溶化沈殿
剤を用いる必要がある。金属イオンのマスキング剤または不溶化沈殿剤としては,トリポリリソ酸ナト
リウムまたはアロン10H(278)がとくに有効であった。
min),⊂2 ]7)では約1040(NTP ml/min)の速度で空気を流した
1 緒
言
ものである。
亜硫酸塩水溶液を吸収剤として用いる二酸化硫黄含有の排煙の
実験方法は空気送入下に,60℃に予熱した添加剤を含む亜硫
脱硫法において,ガス洗浄吸収工程では,脱硫と同時に排煙中の
過剰酸素による亜銃酸塩の酸化が不可避であり,硫酸塩が生成し,
銀レギュレーターを用いて温度を調節し,反応を開始した◎溶液
吸収能力が低下するので,その酸化防止が重要である◎亜硫酸塩,
を装入後,所定温度に調節されるまでに要する時間は約5分であ
酸ナトリウム水溶液1300mZを注ぎ,冷却器を付け,ついで水
とくに亜硫酸ナトリウム水溶液の空気,または酸素酸化に関する
り,反応時間はこの調節されたときをもって0とした◎酸化速度
研究はたくさんあるが,その多くは希薄水溶液を対象としたり,
の測定は,一・定時間ごとに採取し,液中の残存亜硫酸イオン濃度
酸化促進用触媒を添加した系での解析であり,濃厚水溶液におけ
をヨード滴定法により分析して行なった。蒸留水は市販の銅製蒸
る酸化抑制に関する研究はほとんどない1)動。また重油を燃焼し
留器で得られたものをそのまま用い,試薬は一級品を,界面活性
た排煙の脱硫吸収液には,重油中に含まれるニッケル,パナジソ
・剤は市販品を使用した。また金属イオンとしてはつぎの試薬を用
酸イオン,および装置の腐食に基づく鉄イオンなどが含有されて
おり,これらの遷移金属イオンが亜硫酸塩水溶液の酸化を接触的
(ユ0)
に非常に促進することが知られている4)5)。
晋二⑨
(1)
本研究は濃厚亜硫酸ナトリウム水溶液を対象にし,鉄,ニヅケ
.】塵t¢
3
ル,7ζナジン酸などの金属イオンを含む場合の酸化防止剤および
金属イオンのマスキング剤,または沈殿不溶化剤(以下あわせて
∵
不活牲化剤という)の探索を目的として行なったものであり,い
弓
6
騨
3 ろいろの添加剤の酸化速度におよぼす影響について調べ,その機
ト
G
,『
構についても簡単な考察を行なった。
=i2)溺購一凹一
!嘩●
σ .
1∼
2 実験装置および方法
が3)
舶なダ。:
実験装置を図1に示す。反応器は内径50mm,高さ600 mm,
内容積1900・mlのパイレックスガラス製で下部の素焼アトマイ
い
趣し
ザー(日本特殊窯業株式会社製S,A, No・ 3)を通して空気を送堕
した。素焼アトマイザーは厚さO・ 4 cm,直径3・75 cmで約35
mmHgの圧力損失で空気が通過できるものである。空気流量は
実験記号[1]と〔2]で異なり,[1 ]fi)では約1150(NTP ml/
④
(8) ⑥
ィ vの
(5)
Fig. 1 Schematic diagram of experimental apparatus
(1) : Cendenser, (2> ; Thermometer, (3> : Sample tap,
(4): Unglazed pottery plate, (5): Gas chamber,
(6):Flow meter, (7): Needle valve, (8); Heater,
**
東北大学工学部応用化学科,980 仙台市荒巻字青葉
現在株式会社王子製紙江別工場,067 江別市王子
( 9 ) : Thermostat
3)
K. K. Jeu, H. N. Alyea, ibid., 55, 575(1933)t
6) 素焼アトマイザーの目詰りにより反応初期,ガス吹き込み
圧が増大したが約1.5時間で一定となった.このため空気
流量は目詰り前は1090(NTP ml/min)であり,その後は
4)
J. M. Roxburgh, Can.1. Chem. Eng., June, 127(1962).
1150(NTP ml/min)であった.
5)
R. D. Srivastava, A F. Mcmillan, 1. J. Harris, ibid.,
7)6)と同様な挙動を示し,空気流量は目詰り前ユ000(NTP
46, 18(1968).
ml/min)であり,その後は1040(NTP ml/min)であった。
1)
H. L. J. Backstr6m, 1. Amer. Chem. Sec., 49, 1460(1927).
2)
H. N. Alyea, H. L. J. Backstr6m, ibid一, 51, 90(1929)・
875
横須賀・小川・奥脇・岡部;亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤に関する研究
日揮,1974,Ne, 5
いた◎
(i)
FeSO4(NHD,SO‘.6H,O
(ii)
NiS 04
(iii)
NH4VOg
1.6
!
ミ1。4
で
3 結
Z
g
果
§ユ.2
3.1金属イオンを含まない亜硫酸ナトリウム水溶液に対する
酸化防止剤8ジ
慧
お
8ユ.0
濃厚亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化反応を抑制,または禁止す
貫
8
る物質の探索を主目的として,
・llil o.s
(a) 酸化抑制剤とされるアルコール類1)一8).
山
房
(b) 従来この反応がラジカル機構で進むとされる9)ことから
ラジカル禁止剤類。
O.6
(c) ガス吸収の拡散抵抗に影響をおよぼすと考えられる界面
活性剤類.
o
O L5 3.0 4.5 6.0 Ze
を添加して空気酸化速度におよぼす影響を調べた。.
Time (hr)
各種アルコールを0.1wt%添加10)して影響を調べた結果を図
Fig. 3 Oxidatien curves
2に示す。
e;Ne addition
初期を除き酸化速度は亜硫酸塩濃度に依存しない◎これは亜硫
O二Spa捻80(S:paぬ20, Newlex)50 pp魚
酸ナトリウム濃度が十分高いと,酸化速度:はその濃度に依存しな
O:Tween 60 50 ppm
いという従来の知見と一致する。したがってその大小は,直線部
口互ハ=Tween system 50 ppm
分の傾斜により比較できる。図に記入していないが,n一ブチルア
ルコール(0。2wt%)では無添加とほぼ等しく, n一アミルアルコ
pt
求io.1wt%;)では3時間まで速度定数。.12(mol/l・hr)と多少
は,ほぼ無添加の場合と同様であった。ヒド戸キノン添加の場合
は,3時間まで速度定数0.039(mo1/1・hr)と小さいカ∼,その後は
は小さいが,その後は大きくなり,無添加の場合の値に漸近する◎
、次第に大きくなり,無添加の値に漸近した。
つぎにラジカル重合反応において,一般に禁止剤として用いら
さらに非イオン,陰イオン界面活性剤を50 ppm添加して,そ
れるニト冒ベソゼソ,ヒ“’ Ptキノン,油脂の酸化防止剤である没
の影響を調べた。結果の一部を図3に示す。Span 80については,
食子酸n一プ・ltピルをそれぞれ0.1wt%添加して,その影響を
その濃度依存性を調べた結果,7ppmの低濃度まで,50 ppm添
調べた◎ニト Ptペソゼソ,没食子酸n一プPtピルを添加した場合
加の場合と同様の効果を長時間示したが,5 ppm添加では,4・5
時間まで速度定数は0,007(mo1/1・hr)の値をたもち,その後次第
に酸化速度が増大した。
1.6
以上各種添加剤を加えた場合の酸化速度を表1に示す。ここに
使用した添加剤のほとんどが,酸化反応を抑制する傾向を示すが,
くこ1.4
な
g
\口a
×××(1
・S. i.2
Table 1 The effect of additives on the exidation of
sQdium sulfite and surface tention of its solu−
tion
g・一
㎞脚
§1つ
8
No additien
量α8
Lauryl alcehol
お
O.6
@C欝nR翻騨灘罵
Alcoho1
a−Naphthel
B−Naphthol
Benzyl alcehe1
1−Me煎hol
Mannitol
o
O 1.5 3.0 45 6.0 7.O
Span80
Fig. 2 Oxidation curves
Span一一80
口=:Lauryl alc◎hQ1,▲:α一Naphtho1,△:β一Naphthol・
Surfac−
Span−20
Twee捻一20
ta nt
Tween一一40
8) 実験条件は実験記号[1]である.
9) H.L,」, Backstr6m, Z. Phys. Chem., B 25, 122(1934>・
76. 5
0. 042
0. 157
77, 5
50
5
O, oo7
29. 6
0. 007
30. 4
50
50
50
50
50
0. 007
0. 038NO. 040
35. 8
50
0. 007
28. 8
0. 056
56. 2
0. 072
53. 8
0. 090
0, 107
Nonion
Time (hr)
O:Benzyl galcehol, e:Ne additien
O. 144
1000
1000
1000
1000
1000
1000
Tween−60
Twee轟一80
10) マソ=ットールのみ溶解し,他はほとんど溶解せず表面に
A轟ion:
浮く.
Newlex−R
0. 038”vO. 040
34. 9
0. 03. 8・vO. 040
0. 038NO. 040
876
日本化学会誌 1974 Ne. 5
とくに界面活性剤は,酸化反応禁止作用ととも呼べるほど強い抑
1.0
制効果がある。ラジカル禁止剤のうち,ヒF“ Ptキノンの効果が認
ミ .
められたが,時間とともに溶液の色が変化することにより,当初
宅α8
7
g
は添加剤の酸素酸化反応が起きたものと推定される。
5
g
琶α6
3.2 金属イオンを含む亜硫酸ナトリウム水溶液に対する酸化
防止剤ll) “
6
o
z,
金属イオンを含まない亜硫酸ナトリウム水溶液に対する酸化防
.:
f O.4
止剤としては,前に述べたように界面活性剤が有効であった。よ
s
ってその中でもっとも酸化防止作用に効果のある非イオン界面活
冒α2
性剤のソルビタソおよびソルビトール脂肪酸エステル類のSpan
80の存在下において,金属イオジが亜硫酸ナトリウム水溶液の
4
の
3一
酸化速度におよぼす影響,およびいろいろの不活性化剤を加えた
o
o
場合の影響について調べた。
6.0 , 7.0
ユ.5 3.0 4.5
Time (hr>
金属イオンの酸化促進の状況を図4に示す◎鉄,ニヅケル,パ
ナジン酸などの金属イオンが含まれない場合と比較して,いずれ
Fig. 5 Oxidation curves of sedium sulfite solutien in
the presence ef Fe2“
も速くなっており,とくに銑ニッケルイオンの存在は,その酸
3: Ne additien
化反応をいちじるしく促進する◎酸化防止剤としてSpan 80を
4:Span 80 (50 ppm)
添加した場合でも,金属イオンが共存すると,その酸化防止効果
5:Span 80 (50 ppm)十 NasP30ie (770 ppm)
6: Span 80 (50 ppm) 十(NaPO3)6 (770 ppm)
が低下し、鉄,ニヅケルイオソの存在下では,その酸化防止作用
7; Span 80 (50 ppm) 十 Allon (770 ppm)
はほとんどなくなる。
そこでこれらめ金属イオンを,マスキングまたは沈殿不溶化す
1.e
る方法に着目し,酸化防止剤と不活性化剤とを併用して用いた場
ミ
合の影響について調べた。
置α8
鉄イオン50pp憩含む亜硫酸ナトリウム水溶液の空気酸化にお
11
よぼす不活性化剤と酸化防止剤の影響について図5に示す。図か
馨α,
ら明らかなように,トリポリリン酸ナトリウムやアロン12)などの
毒
不活性化剤と,Span 80の酸化防止剤とを:組み合わせて用いるこ
10
12
gg o,4
とは,亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止作用にきわめて顕著な
効果が認められた。
彗α2
つぎたニッケルイオン20 ppm含む場合の亜硫酸ナトリウム水
の
8
1.e
9
。
o
ミ
6.0 ZO
Time (hr)
2
5 o.s
1.5 3.0 4.5
Fig. 6 Oxidation curves of sedium sulfite selution in
gg
the presence of Ni2“
14
8 : Ne addition
量α6
9:Span 80 (50 ppm)
慧
10 : Span 80 (50 ppm) 十NasPsOie (770 ppm)
9
11 : Span 80 (50 ppm) 十 (NaPO3)6 (770 ppm)
.”
f O・4
12 ; Span 80 (50 ppm) 十Allen (770 ppm)
.:!il
薯α2
13
3
溶液の空気酸化におよぼす不活性化剤と,酸化防止剤の影響につ
の
8
1 X4
o
O 1.5 3.0 45 6.0 7.O
Time (hr)
Fig. 4 Effect of metal ions en the exidatien ef sodium
sulfite solution in the presence of Span 80
0:No addition, e:Fe2“ (50 ppm), e:Ni2“ (20 ppm),
O:VOg一“ (40 ppm)
1, 3, 8, 13:No addition
2, 4, 9, 14:Span 80 (50 ppm)
11) 実験条件は実験記号〔2]である、
12) アロンは東亜合成化学株式会社下市阪品,商品名アμソ
10H:Lot 278,組成ポリアクリル酸
いて図6に示す◎ニッケルイオンを含む水溶液においても,鉄イ
オンを含む場合と同様の効果カミ現われ,トリポリリ.ン酸ナトリウ
ム,ヘキサメタリソ酸ナトリウム,アPソなどの不活性化剤のい
ちじるしい効果が得られた。
メタパナジン酸イオン40ppmを含む場合でも,鉄,ニヅヶル
イオンを含む場合と同様の効果が得られた。メタパナジン酸イオ
ンを含む場合の不活性化剤および酸化防止剤の影響について図7
に示す◎
さらに鉄イオン50 ppm,ニヅケルイオソ20 ppm,メタバナジ
ン酸イオン40ppmを含有する亜硫酸ナトリウム水溶液の空気酸
化におよぼす不活性化剤および酸化防止剤の影響について図8に
臼イヒ, 1974, No.5
877
横須賀・小川・奥脇・岡部:亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤に関する研究
3.0
!,0
15
ミ
亘α8
薯α6
17
ミ
25’
16
亘28
14
匙,
g・
蓄
1磁
gt 2.4
量
量
おα2
房
23
22
24
21
13
o
。
0 1.5 3.0 4.5 6つ 7.O
O 1.5 3.0 4.5 6.0 7.O
Time (hr)
Time (hr)
Fig. 7 Oxidatien curves of $odium sulfite solutien in
Fig. 9 Oxidatien curves of Sulfite solution in a cem−
the presence of VO3dw
mercial plant
13 : Ne additien
21 ; Ne additien
14:Span 80 (50 ppm)
22二Span 80(50 ppm)
15二Span 80(50 ppm)十Na5P30!o(770 ppm)
1
23 : Span 80 (50 ppm) 十 NasPgOig (770 ppm)
16 : Span 80 (50 ppm) 十(NaPO3)g (770 ppm)
24 : Span 80 (50 ppm) 十 (NaPOg)6 (770 ppm)
17 : Span 80 (50 ppm) 十 Allon .(770 ppm)
25* : Span 80 (5e ppm) 十 Na2HPO‘ (770 ppm)
1.0
A 2.0
ミ
誉
20“
ぞ0.8
gg
19
慧。.6
g i.8
Q
章
章L6
お
葦
子
.“o. 1.4
O.4
8
e
.罫 y
舅
EI
t ’ }
あα2
18
a
o
O 10 2,0 3.0 4.0 5.O
Time (hr)
Time (hr)
Fig. 8 Oxidation curves of sodium sulfite selution in
Fig. 10 Effect ef additives on the SO2 gas absorptien
the prese簸ce◎f Fe蟹, Ni2牽and VO3彌
O : Na2SO3 $olution
18 : No acldition
●:Na3SO3 sQlution十Span 80(50 pp醜)
O 1.5 3.0 4S 6.0 7D
19: Span 80 (50 ppm) 十 Allon (770 ppm)
20* ; Span 80 (50 ppm)十 NagPO4 (770 ppm)
金属イオンをリン酸ニナトリウムで沈殿除去したのち,酸化防止
剤としてSpan 80を加えて実験:したものである◎
示す。鉄,ニヅケル,メタバナジソ酸イオンが共存する場合でも
また以上用いた酸化防止剤および不活牲化剤は,二酸化硫黄吸
同様の効果が得られた◎ここでNo.20はリン酸三ナトリウムで
収において,吸収速度や吸収能力の低下などの悪影響をおよぼす
金属イオンを沈殿炉過したのち,酸化防止剤としてSpan 80を
ことはない。図10は亜硫酸ナトリウム水溶液の二酸化硫黄の吸
加えて実験したものである。
収におよぼす添加剤の影響について示したものである◎
以上鉄,ニッケル,パナジン酸などの金属イ:オンは,亜硫酸塩
の酸化を促進し,また酸化防止剤の効果を低下させるが,これら
の欠点は金属イオンの不活性化剤と亜硫酸塩の酸化防止剤との相
4 考
察
一般に微量の有機物,とくに界面活性剤の添加により,酸化反
乗効果によって解消でき,その効果は非常に顕著なものである◎
応が抑制される原因を明らかにする目的で,簡単な実験と考察を
つぎに実際に工業的に実用されている吸収液に応用し,実験し
行なった。アルゴール類の中では,ラウリルアルコールのように
た結果を図9に示す。この吸収液は鉄イオン25 ppm,ニッケル
強い界面活性作用をもつ物質が最大の抑制効果をもち,とくに界
イオン21PPm,数10 PPmのパナジン酸イオンを含む。酸化防
面活性剤がいちじるしい抑制効果を発揮することから,まず酸化
止剤としてSpan 80,不活性化剤としてトリポリリン酸ナトリウ
速度と各種添加剤を含む亜硫酸ナトリウム水溶液の表面張力との
ムを用いた場合,非常によい酸化防止効果が得られた。No・ 25 ex
関連を調べだ3)。表1に示したように,α1サフトールを除けば表
878
日 本 イヒ 学 会 誌 1974 N◎.,,5
面張力が小さいほど,酸化速度は小さい。
小さいのは,この反応が物質移動律速と考えてよいであろう。ま
一方,反応器内の気泡の発生状態には,溶液の表面張力と粘性
たSpan 80,50 PPm添加の場合には60℃と90℃における酸
との間に密接な関係があると考えられる◎その関係を明らかにす
化速度はま6たく同一であり,活性化エネルギーは零である。
るために簡単な実験を行なった◎(i)蒸留水H》,(ii)Span 80
以上から界面活性剤などの酸化抑制効果は定性的につぎのよう
(100PPm)を添加した蒸留水,(iii)1m◎1水酸化ナトリウム水
に考えられる。
溶液IG),(iv)Span 80(100 PPm)を添加した1血01水酸化ナト
従来,亜硫酸ナトリウム水溶液の空気または酸素による酸化反
リウム水溶液にそれぞれ窒素ガスを吹きこんだときの気泡の発生
応は,ガス吸収の段階が律速であり,液側抵抗に支配されるi7>le}
状態を観察すると,(i),(ii),(iii)にくらべて,(iv)は非常に
ことから,界面活性剤の存在は亜硫酸ナトリウム水溶液の蓑面張
大きい気泡が発生した。 ・
力を小さくして,大きな気泡を発生させ気液接触面積を減少させ
以上の実験結果から,溶液の表面張力が小さいほど,そして粘
るので非常に効果的に酸化反応が抑制され,しかも少量の添加で
度が大きくなるほど,大きな気泡が発生することがわかる。本実
足りるものと考えられる◎さらに界面活性剤が気液界面に集まれ
験で使用した亜硫酸ナトリウム水溶液は,濃厚溶液であるため粘
ば,界面魔乱現象が小さくなり,これが物質移動の抵抗となるた
性が高いので,気泡の大きさは主に溶液の表面張力の大小によっ
め酸化速度が減少する。またSpan 80を3ppm添加した場合,
て,変化するものと考えられる◎したがって界二三性剤の無添加
反応時闘とともに酸化速度が増大するのは,亜硫酸ナトリウム水
の場合と添加の場合,気泡の発生状態に顕著な相違が見られる。
溶液の酸化という連鎖反応の中途で,酸化防止剤が酸化されてな
無添加の場合,O・ 4 mm直径のほぼ均一一な気泡が発生するのに対
くなると考えるよりも,酸化防止剤のSpan 80が極微畳なため
し,Span 80(50 ppm)添加の場合では1∼5 mm直径のかなり
に揮散してなくなることから起こるものと考えられる◎
幅の広い分布をもつ気泡が発生する。このような状態では,両者
鉄,ニヅケル,パナジン酸などの金属イオンは,界面活性剤な
の気液接触面積(s)が非常に異なるものと考え,ガスホールドア
どの酸化防止剤の効果を低下させるため,亜硫酸ナトリウム水溶
ヅプから3を試算した。ガスホールドアヅプは前者で134(cm3),
液が金属イオンを含有するときには,アPtン,トリポリリン酸ナ
後者で61(cmS)であり,無添加の場合Sは2×104 cm2である。
トリウムなどの不活性化剤を必要とする◎不活性化剤はそれ自身
Span 80存在下では,平均:気泡径の決定は困難なので,酸化速度
酸化防止力をもたないが,界面活性剤などの酸化防止効果を援助
がSに比例すると仮定し,Sを推算すると9.4×102 cm2となる。
するものであり,その作用機構は,金属イオンの除去作用と考え
さらにSpan 80を少なくして3PP撮添加した場合には,反
られる。
応時間とともに次第に気泡病が減少し,逆に酸化速度の方は増大
本実験で用いた不活性化剤は,いずれも金属イオンのマスキン
するようになる。また高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩
グ剤,または不溶化沈殿剤である◎鉄,ニヅケル,バナジン酸な
(Syntlex)16)50 ppm添加の場合でも3.75時間後に:気泡径が急
どの金属イオンは,亜硫酸ナトリウムの酸化促進作用をもつが,
激に減少して,無添加の場合とほぼ等しくなる。
不活性化剤の添加により,不活性化剤と金属イオンが安定なキレ
以上三つのことから,気液接触面積が酸化速度と大きな関係を
ート化合物,または沈殿物を作り,金属イオンを不活性にし,酸
もつことがわかる。また20,40,60,80℃において,無添加の
化防止剤の活性が保持される。また不活性化剤は界面活性剤など
場合の酸化速度を調べ,総括の活性化エネルギーとして,4.90
の酸化防止剤と金属イオンとの反応IS)をさまたげ,酸化防止剤の
(kcallmol)の値を得た。活性化エネルギーがこのように比較的
延命・節約にも寄与すると考えられる。
13)表面張力測定は20℃で行ない,装置は協和化学株式会社
製,全自動平衡式エレクトロ表面張力計E. S B。,皿を用
17)
F, Yoshida, lnd, Eng. Chemi, 52, 435(1960)・
いた、また表面に油状につく添加剤については測定しなか
18)
E Yoshida, A. L Chi E. 1・, 11, 9(1965>・
つた.
19)
非イオン界面活性剤のSpan 80と:Fe2+を含む水溶液を
長時間放置すると,Span 80に鉄イオンが吸瀞され,沈殿
する、また亜硫酸ナトリウム水溶液に不活性化剤,ついで
酸化防止剤という順序で添加した場合と,酸化防止剤,つ
いで不活性化剤という1野州で添加した場合とでは,酸化抑
14)20℃での蒸留水の粘度は1c.P.である.
15) 20℃での1mo1水酸化ナトリウム水溶液の粘度は1.・2
c. P,であるt
16) 陰イオン界面活性剤, 日本油脂株式会祉市販晶,商品名
Syntlex.
制効果が異なり,後者では効果が低下する.
1珊イヒ, 1974, N◎,5
横須賀・小川・奥脇・岡部=亜硫酸ナトリウム水溶液の酸化防止剤に関する研究
The Prevention of Oxidation of Sodium Sulfite in Aqueous Solution
Futoshi YoKosuKA*, Fumihito OGAwA**,
Akitsugu OKuwAKi* and Taijiro OKABE*
* DePartment of APPIied Chemistrpt, Faculty of Engineering,
Tohokuひ痂6γ吻;Senaai−shi 980ノ妙砺
穿 **Present/lddress; 0ガPヒψ6γan4 P駕砂Co,,、乙彦4、; 」Esas;露一3乃f撃
Hekkaide 067 /aPan
The prevention of oxidation of sodium $ulfite solution was investigated. As an antioxidant
of sodium sulfite solution, Span 80 (a nonionic surfactant・of the type of sorbitan fatty acids
ester) was extremely effective. ln the case of sulfite solution containing such metal ions as
Fe2’, Ni2’, and VO48一, it was necessary to use a masking agent or a precipitant of metal ions
in addition to the above−mentioned antioxidant, and sodium tripolyphosphate and AIIon 10 H
were e$pecially useful for a masking agent and a precipitant respectively.
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nikkashi, 1974, 874
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